2013年7月18日木曜日

☆燕岳~大天井岳~常念岳 【ガイド】

2013年7月13日~15日

中房温泉~燕山荘・燕岳~大天井岳~常念小屋~一ノ沢




大人気の表銀座から常念岳への縦走。
グループは3つに分かれるものの、総勢70名近い大所帯のツアー。

海の日の3連休は当然、他ツアーもおり、もちろん一般登山者も大勢の
お祭り騒ぎ!

しかし、内容は悪天候のシビアな登山となりました。



穂高駅の登山者専用駐車場に到着したときは、既に先輩ガイドのO氏が待機。
ガイドのO氏は、一番最初の実践ガイド研修の時に、指導していただいた、大先輩ガイド。
しばし雑談し、集合場所の穂高駅へ。

そこに、電車で移動のお客様と、添乗員、そして先輩ガイドS氏が到着。

広くはない穂高駅の前は、ザックを背負った大勢の人で埋め尽くされ、いよいよ始まるんだと、気持ちが引き締まります!

何台かのバスに乗車し、中房温泉に到着。
駐車場はもちろん、路上脇にも車が溢れる状態。

しかし、ツアーの出発時刻は、驚くほど遅いスタートなので、一般の登山者はほぼ出発済みです。

お客様と顔合わせし、慌ただしさにのまれないように落ち着いて、出発の準備をおこないます。

出発し、狭い登山道で意識するのは、渋滞にならないように先を読むこと。
そして、一般登山者に迷惑がかからないように、譲り合いながら歩きます。
登山では当たり前のことですが、大勢のツアーでは、特に注意しなければいけません。

合戦小屋
みんな、スイカで水分と糖質補給もバッチリ。
無事に燕山荘に到着。
食事前、混雑のサンルームで奇跡的に空いてるテーブルを見つけた、流石の先輩ガイドS氏。
普段、交流の機会がなかなか無いガイド同士、お酒を交わしながらの情報交換と、垣間見えるガイドとしての夢や信念に、勇気をもらえる貴重な時間です。


翌朝、予定どおり燕岳山頂へ。
朝食の時間や、この後の行程を考えると、歩行ペースがあがりがちですが、グッとこらえることが肝心要。
シビアな登山を、少しでもかじったことのある山屋なら知っていること・・・

「急がば回れ」

はやる気持ちを抑え、全員が下山日まで、体力を残せるように歩くことを、初日から意識します。
燕山荘から大天井岳へは、雨風あたる厳しい縦走路となりました。
特に、切通岩のハシゴ通過待ち待機時間は、低体温症の恐ろしさを理解している人は、内心ヒヤヒヤだったと思います。
しかし、しっかりとした防寒対策で難関を乗り切り、無事に大天荘に到着。
大天井岳に登頂し、大天荘で昼食。
具だくさんの御味噌汁と、梅御飯はシンプルだけど、冷えた身体には最高に美味しい食事でした!

大天荘からの縦走路も、不安定な天候でしたが、時折青空も見え、立ち止まって景色を堪能したり、写真撮影したりでテンションUP!
でも、長い縦走路での疲労は確実に溜まっており、ここが頑張りどころ。
常念小屋に到着。
長い一ノ沢の下山を考えると、まだまだ気は抜けないですが、風雨の長い稜線を全員無事に越えたことを、皆で労い、ビールで乾杯。

そして、翌日アタックの常念岳作戦会議。
気象に精通する、ガイドS氏と天気図を分析し、気になる予報は、またしても悪天。
翌朝、3時の時点で雨風が強く、ツアーでの登頂は自殺行為との判断。
全員一致で、常念岳へのアタックは中止と決定しました。
山と集団行動を理解しているお客様も、快く納得していただきました。
下山時刻には、天候も回復。
一ノ沢を下ります。
雪渓の通過は、緊張しましたが無事にクリアし、下山まで、お客様と雑談しながらの楽しい時間となりました!

道中、お客様と記念撮影したり、山談義したり、そして下山時には、全員とのハイタッチと握手で締めくくる。

短い時間ですが、同じ目標に向かって行動を共にすることで生まれる仲間意識。


一気に湧き出る強烈な達成感・・・

この瞬間が、大好きです!!



参加のみなさま、ありがとうございました。

また山で、逢いましょう!!