初日、芦安駐車場到着時は既に雨。車内でレインウエアを着ていると、乗り合いタクシーの運転手に声を掛けられた。10分で準備しバタバタとタクシーに乗り込んだ。その後、林道が通行止めとなった模様。足止めを食らったツアーもあったようだ。土砂降りの登山。びしょ濡れになりながらも順調に白根御池に到着。低体温症に注意し、ウエアを更に着込む。草すべりを越え稜線に出る。風は未だ無い。そして宿泊予定の北岳肩の小屋に着いた。人も食事も温かい最高の山小屋でゆっくり過ごす。標高3000mの北岳肩の小屋の存在は、まるで悪天候の中辿りついたオアシスの様だ。深夜、どこかで誰かが寝言を言った・・・。はっきりとした口調で長く喋っている。少し怖くなったが、翌朝何人かが寝言がうるさかったと言っているのを聞いて、安心して笑ってしまった。夜中はずっと暴風雨の様な状態で、翌日の天候が心配だったが、それよりも暴風雨の最中安全な山小屋の中にいることの安堵感を強く感じていた。翌朝6時、山頂アタック。ガスと風の中無事に登頂した。下山はガスが抜けるのを期待して、尾根上をゆっくり歩いた。小太郎山分岐では名残り惜しむかのように時間を設けたがガスが抜けることは無かった。草すべりを降りると目前の鳳凰三山の姿に少し感動した。いや、厳密に言うと、やっと景色が見えてお客様が喜んでくれたのではないかという感謝の気持ちだったのかもしれない。下山し、定刻バスに直ぐに乗り込んだ。天候も回復し、林道からは北岳と間ノ岳の姿。乗車していたおじさんの口から、山では何も見えなかったから、と言っていた言葉が印象的だった。厳しい天候の北岳だったけど、温かい山小屋と、頑張ってやってきた登山者達と、そして目標の北岳山頂に立った事実は紛れもない真実である。ある意味、久し振りに山らしい山だった気もする。こうゆう山も嫌いじゃないな・・・。
北岳肩の小屋の美味しい夕食。 |
チョウノスケソウ |
タカネマンテマ |
トウヤクリンドウ |
ミネウスユキソウ |
タカネヒゴダイ |
チシマギキョウ |
イワベンケイ |
タカネシオガマ |
メイゲツソウ(オンタデ) |
ウラジロナナカマド |
キタダケトリカブト |
ウメバチソウ |
ヤナギラン |
タカネグンナイフウロ |
イワオウギ |
シシウド |
レンゲショウマ |