2014年7月18日金曜日

八ヶ岳 硫黄岳~赤岳

2014年7月16日~17日

梅雨の合間、そこそこ晴れている空。

翌日の予報も日中は晴れマーク。

久しぶりにレインウエア着ないで済むと思っていたけど・・・


初日、夏沢峠を経由し、気持ちの良い稜線歩きを予定していましたが、上空の風が強い状態。

急遽、樹林帯を歩く、赤岩の頭ルートに変更する。

安全を考えるとこれはベストな選択。

無事に硫黄岳山荘に到着し、夕食を済ませた時点では翌日の天気予報は変わりなく。

明日の赤岳登頂を確信し、山小屋に頂いたビールを寝酒にし、布団に潜り込んだ。

最後にもう一度、天気予報を確認する。

ん?少し悪くなっているようだ・・・・

天候不順だった去年の夏は、2500mを越える高山の天候が目まぐるしく変わり、大変だったことを思い出した。

翌朝、硫黄岳山荘の外は大荒れ。

風が強くガスで視界が無い状態。

顕著な尾根を歩くので、視界が無いのは特に問題無いけど、強風と濡れた岩場歩きは注意が必要だ。

予定通り出発し、約10分程歩いた地点で、強風で前に進めなくなった。

立っていられない状態の中、岩を掴んで風が弱まるのを少し待った。

一番風が当たる鞍部を何とか越えればと思っていたけど、一歩が前に出ない程の強風に撤退の判断を下した。

直ぐに添乗員と山小屋からのサポーターを召集し、安全のため撤退の意思を伝えた。

山小屋に戻ると次々に撤退を決めた登山者達が戻ってきた。

天候回復まで、時間を設ければきっと赤岳に進むことができただろうけど、ツアーは下山の行程時間との兼ね合いもある。

常に時間を計算しているのがツアー登山の実際である。

隊の足並、濡れた岩場のリスク、強風の中での危急時のリスク、総合的に判断し、赤岩の頭経由で赤岳鉱泉に下りることにしました。

赤岳登頂を果たせなかった悔しさがこみ上げるが、気を取り直し、なるべく自然解説などを織り交ぜてお客様に少しでも満足して頂けるように心掛けた。

でもやっぱり後ろ髪引かれながらの下山だった。

安全は絶対。

これより重要なことはツアー登山で存在しない。

今年は今のところ同じルートを歩く予定はないけど、いつかリベンジの時は今日の日を思い出しながら登ります!

ホントは、この日のメンバーでリベンジしたいけど、それぞれがリベンジできたら嬉しく思います!


夏沢鉱泉
オーレン小屋
赤岩の頭の分岐に出ると見事な、横岳、赤岳、中岳、阿弥陀岳が!
硫黄岳を目指します
硫黄岳山頂
硫黄岳の爆裂火口
硫黄岳山荘
翌朝はガスと強風
天候不順で開花が遅れていますがコマクサも見事でした!
これ、「オサバグサ」です(^^ゞ