2014年6月6日金曜日

甲武信ヶ岳【ガイド】

2014年5月5~6日


前日に引き続き、甲武信ヶ岳のガイド

雨の中、全員の無事の登頂、そして下山おめでとうございます!



今回は、普段ガイディングでどんなことに注意しているのかを紹介します。

事前の注意点、現場での注意点を含めて主なことは

○ペース配分
○ルートの把握
○天候
○休憩ポイント
○危険個所の把握

などです。

○ぺース配分
これは、一番神経を使います。ガイドは、出発したその時点で既に下山までのことを考えています。
無理なぺース配分は必ず後でお釣りが戻ってきます。予定通りに進行できるように時間は常に計算していますが、一番に優先されることはパーティーの安全です。これ以上に重要なことは山では存在しないと考えています。
「急がば廻れ」これが一番大切です。
トラブルを起こさないように、ゆっくり歩くことが結局は一番早く行程を進めることになります。
ただ、軽快に駒を進めることができれば、時間イコール安全のアドバンテージを設けることができます。時間を上手にコントロールできたときは嬉しいものです。

○ルートの把握
トラブル時に対応するためにエスケープルートを把握したり、携帯の電波状況、水場の有無、残雪の有無、そして一番重要なことは絶対に道迷いしないように登山道や地理地形を把握することです。
シンプルで当たり前のことですね!

○天候
特に今からの季節は、雷雨に注意します。出発時間が遅いことの多いツアーでは注意が必要です。
事前の天気予報はもちろん把握します。高層の寒気も確認します。最近はピンポイントで天気予報を見ることが多いと思いますが、全体像を把握できる天気図が一番です。
次に天気は西から崩れるので、山域の西側の天候を把握します。例えば北アルプスの常念岳なら、まず天気図で全体像を把握し、北陸の天候の把握、次に飛騨高山の天候の把握、そして現地の天候を把握します。もちろん高層の寒気も把握します。
事前の把握ができていれば、後は現場での判断が大切です。観天望気は当たります。高山の天気は予報では掴みきれない難しさがあるので、どんなに下調べしても現場での柔軟な対応が一番大切だと思います。

○休憩ポイント
これは、人数の多いツアーでは神経を使います。広く安全なスペースが必要になるからです。
雨の日は、雨がなるべく凌げる場所、風が強い時は風裏で、また落石などの危険にも注意します。そして、何よりお客様が疲労しないように時間を管理して、計画的に休憩し、水分や行動食、衣類調整などを行います。つまり積極的休憩です。疲れたから休む、飲む、食べるではなく、先手を打つこと常に意識します。

○危険個所の把握
これは、一般的な視点とガイドの視点のズレがあることが多いです。
いわゆる死に直結するデスポイントは注意しますが、感覚的なズレが生じることがあります。つまり危険個所である事を登山者が認識できないことがあり、その部分は徹底的に注意喚起します。緊張感を持って通過することを意識してもらいます。
あとは、簡単な場所でもこのくらいは大丈夫だろうと思わずに注意喚起します。不思議ですが、例えば、ここ滑りそうだな?と感じた場所があります。登山道では無数にありますが、そのことを告知しないと必ず誰か転びます。
本当に不思議ですが、ガイドの予想はほぼ100パーセント的中します。
だからこそ、感じた危険は惜しみなく伝えます。


以上はほんの一部を紹介しましたが、ガイド中は自然解説などしながら、自分自身も自然を満喫し楽しんでいます!